ケーススタディ

お客様:ブックオフコーポレーション株式会社 佐藤 弘志社長 担当コーチ:芳地 一也

お客様:ブックオフコーポレーション株式会社 佐藤 弘志社長

Q. まず芳地さんに質問です。なぜブックオフさんとやりたいと思ったのですか?

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芳地:そもそも佐藤社長とお会いできたのは、キュービーネットの元社長、岩井さんのおかげなんです。「優秀な若手社長で、アグレッシブな方がいらっしゃるから会ってみませんか」と声をかけていただいた。ブックオフさんは以前から注目していましたし、ちょうど佐藤さんが社長に就任された時期でもあり、会社としても変革が起きているというのも存じ上げていました。お役に立てることがあるかもしれないし、ぜひお会いしたいと思ったんです。

Q. 佐藤社長にお会いして、どうお感じになりましたか?

芳地:岩井さんの言葉通り、アグレッシブで“ちゃきちゃき”されていた。優秀であると同時に謙虚なお人柄でもあった。だから「ぜひお手伝いさせてください。もっとすごいブックオフになりますから」と。そうしたらすぐに「やってみましょう」と言っていただけました。その決断力に感動しましたね。しかも「やるからにはちゃんとやるぞ!一度決めたら成果を出すぞ!」という佐藤社長の意志がビンビン伝わってきて、もう“惚れた!”って感じです(笑)。

Q.「やってみませんか?」と言われて佐藤社長はどうお思いになりましたか?

佐藤社長:きっかけとなった岩井さんと僕は年格好も似ていますし、カリスマ指導者の元で働いていたという経験も似ている。その彼から、ある日テンションの高いメールが送られてきたんです。コーチングを受けた直後だと思うんですけど、「佐藤さん、すごいのがありますよ」って。だったら乗ってみようかと(笑)。実際に芳地さんにお会いしてお話を聞くうちに、ますますおもしろそうだと思った。「今は1月だから来期4月から始めましょう」と決めました。

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Q. 芳地さん、ブックオフさんにどんなアプローチでコーチングをしましたか?

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芳地:まずはメンバーのおひとりおひとりと事前にお話をさせていただいたんですが、橋本会長も佐藤社長も役員の方も、会社を成長させようという意欲がものすごく高いんですね。だから普段の皆さんの意見をスムーズにくみ上げるようにリードすれば、かなりいいものができあがるという予感がありました。実際その通り。僕はナビゲーションに徹する感じでしたよ。

Q. 佐藤社長、実施するにあたって、社員の方の反応はどうでしたか?

佐藤社長:反発がないわけではありませんでした。当社の場合は、会議においても普段から意見がどんどん出て活発ですからね。「何で今さら」という気持ちを持った人間もいたでしょう。でも、今後の会社の方針を決める時期でしたし、みんなの頭の中にある漠然としたイメージをまとめていく必要もありましたから、「まあ、やってやろうじゃない」(笑)と。でもね、会議をしていくうちに抵抗していたメンバーも徐々に盛り上がっていくんですよ。それは肌で感じましたね。

Q. なにが起こったのですか?

佐藤社長:圧倒的に仕切られるという新鮮な体験をしました(笑)。時間をパシッと区切られたのはもちろん、話がどうどう巡りすると「結論から言ってください」とすぐ怒られるんです。我々の普段の癖やトーンを断ち切られて、純粋にゴールに向かっていこうという“型”にビシッとはめられた。草野球で自己流のフォームでバンバンかっとばしている猛者達が、「さあもう一度、基本のフォームからやり直しましょう」と言われた感じです。我々もそれなりに自信があったので、半分は“なにくそ”という思いもあって、次第にモチベーションが上がっていったんです。「芳地さんには負けられない」ってね。

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我々がいかに会社を愛していて、我々の会社がいかにすごい結論にたどり着くかというところを、芳地さんに見ていただこうじゃないかと(笑)。そうなると、会議がぐるんぐるん回って、ダレる瞬間もなく最後まで高いテンションを持続できました。

Q. 芳地さん、どんな工夫をされたのですか?

芳地:佐藤社長は“型にはめられた”とおっしゃいますが(笑)、皆さんすぐれた能力をお持ちの方ばかりですから、フォームを少し矯正してさしあげると、それだけでメンバーの一体感が強固になって、スムーズに会議が進むものなんです。あとは、ただただ皆さんの本気にお応えしようと考えて、何があってもひるまなかったというだけでしょうか。僕のような若造が、実業を長年やっている方にブレずに立ち向かうって勇気のいることなんですよ。しかも独特のオーラをお持ちの橋本会長もいらっしゃいますからね。そのオーラに萎縮しないように、構えすぎずにコーチングさせていただきました。

Q. それはうまくいきましたか?

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芳地:成果を出していただいていますからね。もちろん、それは僕の力ではなく、ブックオフさんの実力ですが。コーチング後の6月に、全社員の皆さんと関係お取引先の代表の方が集まる経営計画発表会があったんです。そこで発表されたのは、9時間でつくった内容ほぼそのままでした。かなり高い目標を設定されていたにもかかわらず、堂々と発表してくださった。そして発表会の最後に橋本会長がご挨拶をされ、ずっと気になっていたことが待ったなしの計画になりました」とおっしゃったんです。本当にうれしかった。

Q. 佐藤社長、いったいどんな目標を立てられたのですか?

佐藤社長:当社には大型複合店の「BOOKOFF SUPER BAZAAR(ブックオフスーパーバザー)」という業態があるんですが、1館につき1億円の経常利益を目標に掲げました。目標を設定したときは、ちょっと震えましたよ(笑)。その頃、1億の利益があったのは1店舗ぐらいでしたから。言い出したのは橋本です(笑)。

Q. 目標を立てたことにより、どんな問題が解決されましたか?

佐藤社長:本業の「BOOK OFF」は20年間伸び続けています。しかし10年先も同じペースかといわれるとわからない。だから第2の柱を立ち上げなければという思いが以前からありました。「BOOKOFF SUPER BAZAAR」は柱になりうる業態だったわけですが、なかなか思い通りというわけではなかった。でも設定した目標を発表し、全社員がそれを共有して意識したことで、かなり手応えがあったんです。結果的には1館平均1億には届かなかったんですが、平均で7000万円以上の経常利益を出すことができました。これは前年に比べると飛躍的な利益増です。

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メンバー全員のエンジンをかけてくれて、とてつもない大きな目標に向かって全社員を走らせるためのエネルギーになったんだと改めて思います。会社の中でのひとつの変化が起こったことは間違いありません。

Q. 芳地さんは、佐藤社長とのセッションを通じてどのように成長されましたか?

芳地:謙虚さを学びました。壮大な目標が設定でき、それに向かう基盤のようなものもできあがったのは、“僕のおかげ”みたいな気持ちが表れていました。その後、佐藤社長から「あれには引っかかっている」という言葉をいただいて。僕と真剣に付き合ってくださっているからこその重い言葉でした。以前も同じようなことがあったんです。ハワード・ゴールドマンに、「カズ、おまえは相手を負けた気分にさせる。間違っている気分にさせる」って。「おまえの言っていることが正しいとか間違っているじゃなく、相手を正しくしろ」と続きました。ハワードの言葉も佐藤社長からのアドバイスも響きましたね。人に上からモノを言っているような印象を与えてしまうのを改めなければと思いました。当時を思い出すと本当に恥ずかしい。今では、僕がコーチングしたからといっても、それは僕のおかげでも何でもないと素直に考えられます。ブックオフさんにしても、いい成果が出たのなら、それは僕もいいお手伝いができたんだな、とうれしく思えるんです。

Q. 佐藤社長に質問です、芳地さんに会うべきなのはどんな社長だと思いますか?

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佐藤社長:当社は今まで野性味あふれるベンチャーとして走ってきた。独自に突っ走ってきたからこそ、“型”というものを知らなかったんですね。芳地さんに会って型にはめられたことで、エネルギーが一方向に向いたのがよかったと思う。それに芳地さんって、やる気のない幹部に火をつける要素を持っている人物でしょ。まあ、我々は当時からボウボウ燃えていますが(笑)。だから、私たちのような、元気だけど型を知らない会社で、しかも幹部の方々を燃えさせたいと考えていらっしゃる社長でしょうか。ぜひ芳地さんに会っていただきたいですね。

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